この記事を読むことでわかること
- ウィンブルドン観戦チケットを購入する方全方法
- それぞれの購入方法のメリット・デメリット比較
- ウィンブルドンのチケットを入手するのがいかに難しいか
今回はウィンブルドンの観戦チケットを入手する方法を解説します。
テニス界で最も格式高い大会のためか、ウィンブルドンの観戦チケットは4大大会を含め全てのテニスの大会で最も入手しにくいと言われています。初めての方はかなり理解するのが難しいと思いますので、どんな選択肢があるのか、それぞれのメリット・デメリットを含めて紹介します。
まず先に簡潔に結論を述べておくと、チケットを購入するには
購入方法
- お金を出す
- 強運を引き当てる
- 行列に辛抱強く並ぶ
の3つの方法しかなく、「安く」、「確実に」、「簡単に」購入することはできません。3つの要素のうち、どれか一つを諦めるしかないというのがウィンブルドンのルールなのです。
では、それぞれが具体的にどのような方法なのかを詳しくみていきましょう。
画像引用元:ウィンブルドン公式ガイドブック2019
チケットの購入方法一覧
ウィンブルドンの観戦チケット購入方法は以下の方法があります。
チケットの購入方法一覧
- 【事前】定価よりも高い金額で事前に購入する (お金)
- 【事前】抽選に申し込み、当たった場合に定価で購入する (運)
- 【事前】旅行会社の観戦ツアーを利用する (お金)
- 【前日】試合の前日に定価でチケットを購入する (運)
- 【当日】当日会場で並んで定価でチケットを購入する (努力)
- 【当日】会場内でリセールチケットを購入する (努力、運)
それぞれどのように購入するのか以下で詳しく解説します。
1、定価よりも高い金額で事前に購入する (お金が必要)
ウィンブルドンは天然芝を使用していることもあり、会場やコートの維持に莫大な費用がかかっています。この経費を賄うために債権を発行しており、富裕層の方が購入されています。
債権は5年間のウィンブルドンの14日間全試合のセンターチケット1席をまとめて購入できるという形になっていますが、価格はなんと1000万円越えです。とても一般人には手が出せない金額となっています。
しかし、毎日試合を見に行く人は稀ですので、この債権から不要な分は売りに出されていることが多く、これを購入することでチケット入手できるという方法です。ただしそれでも価格はかなり高めに設定されていることが多い印象です。
ポイント
富裕層向けの債権チケットの一部が事前に売り出されている
価格は定価よりも高いものの、ウィンブルドンのチケットを事前にかつ確実に購入することができる唯一の方法です。旅行などでロンドンに行く場合には事前にチケットを確保しておきたいという方も多いと思いますので、多少費用が高くなっても構わないという方には最もおすすめな方法です。
これらはチケット売買サイトで取引されています。以下にオススメの2社を紹介しますので、それぞれでチケットの在庫や価格を確認し、より良いものを購入するのがベストな方法でしょう。
- ① StubHub
- ② Viagogo
① StubHub
主にコンサートやライブなどのイベントチケットを取り扱う世界最大のサイトです。ウィンブルドンを含め、グランドスラムなどのテニスの観戦チケットもこちらで取り扱っています。
サイト内は全て日本語で表示できますので、操作しやすいというのが大きな特徴です。また、購入までの手続きが比較的簡単ですので、初めてチケット購入されるという方でも安心して使用できます。
チケットはデータで入手することも可能ですので、郵送などの手続きが不要であり、かつ購入後すぐに手元に届くことになりますので購入したのにチケットが手に入らないといった心配もありません。(ちなみに私は全豪オープンのチケットをこちらで購入しました)
② Viagogo
同じく、世界最大級のチケットサイトで、より多くの国・地域のチケットを取り扱っています。ウィンブルドンはもちろん、こちらでも多くのテニスの観戦チケットを扱っています。
サイト内は同じく日本語に切替ができますので、初めての方でも使いやすいと思います。
一点注意は、チケットを「Eチケット」というデータで入手すること。インスタントダウンロードが可能なチケットであればデータ入手可能です。もしこれができない場合、チケットは郵送で送られてきますが、結構時間がかかりますので直前に購入する場合はご注意ください。
こんな方におすすめ
- 事前に確実にチケットを確保しておきたい方
- お金に余裕のある方、お金を出しても確実に観戦に行きたい方
- 良い席で観戦したい方、準決勝以降の良い試合を観戦したい方
- 日本語のサイトで購入したい方
2、事前に抽選に申し込み、当たった場合に定価で購入する (運が必要)
ウィンブルドンのチケットは毎年事前抽選が実施されており、それに当たるとチケットを購入する権利を得ることができます。このチケットは定価で販売されますので、事前に定価でチケットを入手することができます。
抽選の応募は前年の9月に詳細が発表され、11月1日から応募の受付が始まります。締め切りは11月30日となっています。
ポイント
チケットの抽選は前年の11月頃に行われる
応募方法はイギリス国内とそれ以外で異なるようですが、日本からは以下の公式サイトにアクセスすることで応募が可能となります。
ただし、抽選に当たる確率はかなり低いそうです。噂ではイギリス国民(ロンドン市民)が少し優遇されているようで、海外からの応募で当選するのはかなり稀なケースと思われます。ダメもとで応募してみて当たったらラッキーくらいの位置付けと考えるべきでしょう。
こんな方におすすめ
- 大会開催までまだ時間の余裕のある方(前年の11月まで)
- とにもかくにも抽選で当たりを引き当てる強運の持ち主
3、旅行会社の観戦ツアーを利用する (お金が必要)
チケットの購入方法とは少しずれますが、ウィンブルドン観戦ツアーとして旅行会社がプランを組んでいます。ツアーでは、旅行会社が観戦チケットを準備してくれますので、これを利用することで自分で購入する手間を省くことが可能です。
ただし、ツアーですので旅行会社の決められたプラン内での行動となります。また、観戦チケットの日時や座席位置などもある程度制約が入るという点は理解しておく必要があると思います。
また、チケットはおそらく上記の債権から売りに出されたものを利用していると思われますので、金額としては高めになります。
ポイント
旅行会社にチケットを手配してもらうとかなり楽
以下にオススメの2社を記載しますので、それぞれどの様なツアーが準備されているのかご確認ください。
JTB
日本で最も有名な旅行会社であり、テニスの観戦ツアーなども多く取り扱っています。
私は、全豪オープン観戦時にJTBを利用したことがありますが、現地での対応もよく、困ったことが起こったときにすぐに相談できるという点は不安を解消できるという点で大きいと思います。
また、現地の人しか知らないオススメスポットや様々な情報を教えてくれる場合もありますので、ちょっとお得な気分になれるかもです。(わたしの時はどの選手がどのホテルに泊まっているのか教えてくれました。TOPの選手も宿泊していたらしいです。)
ウィンブルドンの観戦ツアーに関しては、以下のリンクからJTBのサイトへ移動し、上段の【目的から探す旅】タブから「スポーツ観戦・参加ツアー」を選択し、スポーツジャンルから「テニス」を選択すると確認できます。
HIS
同じく、日本で最大手の旅行会社で、多くのツアーを取り扱っています。テニスを始め様々なスポーツ観戦ツアーも多く紹介されています。
ウィンブルドンの観戦ツアーに関しては、以下のリンクからHISのサイトへ移動し、上段の【目的から探す】タブ内の「スポーツ観戦・体験」を選択し、スポーツジャンルから「テニス」を選択すると確認できます。
こんな方におすすめ
- とにかく楽に観戦したい方
- 自由に行動するよりも旅行会社のプランに乗っかりたい方
4、試合の前日に定価でチケットを購入する (運が必要)
ウィンブルドンのチケットのうち、一部は試合の前日に定価で販売されます。
こちらはアメリカのチケット会社「Ticket Master」が公式に販売しており、こちらにアクセスすることで購入が可能です。Ticket Master 」のホームページは以下のリンクからアクセス可能です。
ポイント
前日販売用のチケットが一部用意されている
販売は各試合の前日の午前9時から全種類のチケットが一斉に販売されますが、残念ながら毎日超人気の様で販売開始から1分も経たずに全チケット完売してしまうそうです。
こちらも正直、サイトにアクセスできる強運の持ち主でなければ購入はほとんどできないというのが実情の様で、あまり期待はできないと考えるべきでしょう。
また、前日販売ですので、日本から旅行でロンドンに行く方には不向きかもしれません(事前に入手不可能なため。)ロンドン在住者向けの購入方法です。後述するQueueに並びながらダメもとでアクセスする人も多くいるそうです。
こんな方におすすめ
- ロンドン在住の方
- 急遽チケットを購入したくなった方
- とにもかくにもサイトにアクセスできる強運の持ち主
5、当日会場で並んで定価でチケットを購入する (努力が必要)
ウィンブルドンの名物の一つといえば、観戦チケットを求めて長蛇の行列ができる通称「Queue」の光景ではないでしょうか。テレビでもよくテントを張って多くの人が列に並ぶ様子が放映されていると思います。
Youtubeに並ぶ様子を撮影した動画がアップされていますので、雰囲気を知りたい方はこちらもご確認ください。
当日券という扱いですが、実は結構良い席のチケットも扱っている様で、かつ定価で購入できるという点から早くから行列に並びさえすればチケットを定価で入手できる最も現実的な方法になります。
ただし、「早く」とは当日始発で行けば良いなんてレベルではない様です。Showコート(センターコート・No.1コート・No.2コート)のチケットは基本的に前日から泊まり込みで並ばなければ入手できませんし、強者は3日前から並んでいるそうです。
注意ポイント
Showコートの試合を観戦したい場合は宿泊して並ぶ必要あり
また、購入できるチケット枚数は一人1枚と決められていますので、観戦したい人全員で行列に並んで宿泊する必要があります。チケットを入手するために並ぶというよりも、行列に並ぶことを含めてウィンブルドンを楽しむといったスタンスで行くべき方法でしょう。最近は行列に対するルールも厳しくなっている傾向にあるそうで、違反すると列から退場させられます。事前に十分並びかたを確認しておいた方が望ましいでしょう。
公式にQueueの並び方ガイドが配布されていますので、並ぶことを検討されている方はこちらをご確認ください。(2019年度版です)
なお、最終4日間のセンターコートのチケットは当日券の販売がありませんので、ご注意ください。(男女準決勝・決勝)
こんな方におすすめ
- 前日から並んでチケットを購入する覚悟のある方
- Queueに並ぶこと自体も楽しみたい方
- 定価で確実にチケットを入手したい方
6、会場内でリセールチケットを購入する (努力と運が必要)
最後、会場内でリセールチケットを購入するという方法があります。
これはShowコートのチケットで入場した人が早めに帰ってしまった場合に、15時以降そのチケットが再度販売されるというシステムです。
リセールなので、どのチケットがどのくらい並べば手に入るかはその日次第です。(もちろん手に入らない場合もあります。)ですが、グランドパスを持っている方で、どうしてもみたい試合がある場合は賭けても良いかもしれません。
こんな方におすすめ
- グランドパスは入手できたが、Showコートのチケットを持っていない方
- 並ぶ覚悟のある方
- 強運の持ち主の方
チケットの種類
ウィンブルドンの観戦チケットはチケットは主に4種類に分けられます。
チケットの種類
- センターコートチケット
- No.1コートチケット
- No.2コートチケット
- グランドチケット
センターコートチケットでは、「センターコートの試合とNo.3以降のコートの試合」を観戦することができます。同様に、No.1コートチケットは「No.1コートとNo.3以降のコート」、No.2コートチケットは「No.2以降のコート」の試合を観戦できます。グランドチケットは「No.3以降のコート」のみ観戦可能です。
No.3以降のコートの試合は基本的に自由席となっていますので、早めに行けばかなり前の方の席を取れる可能性があります。特に、1週目の試合だと結構有名な選手の試合をNo.3以降で行われているケースも見られますので、狙ってみるのも良いと思います。
なお、全豪・全米のようにデイセッションとナイトセッションには分かれておらず、1枚のチケットで1日中試合を観戦することが可能です。
チケットの価格・値段
チケットの価格に関しては、購入方法によって大きく異なります。ここではチケットマスターで販売される定価のチケット価格を示します。なお、2021年はまだ公開されていませんので、2019の金額を示します。
例年、ウィンブルドンのチケットも上昇傾向にありますので、2021年はこれよりも少し高い金額が設定されると思われます。(1€=135〜145円くらいで推移しています)
画像引用元:ウィンブルドン公式ガイドブック2019
会場全体図
ウィンブルドンの会場全体図を記載します。
画像引用元:ウィンブルドン公式ガイドブック2019
まとめ
以上、ウィンブルドンのチケット購入方法をそれぞれ紹介しました。冒頭でも触れましたが、簡単にまとめると、
ポイント
- お金を出す
- 強運を引き当てる
- 行列に辛抱強く並ぶ
の3つの方法があるということです。逆に言えば、「安く、確実に、楽に」チケットを購入することは難しくどれか一つを諦める必要があるということです。
おそらくこれに反する裏技的な方法は存在しないでしょう。なぜなら、ウィンブルドンは伝統を重じており、Queueの光景は今後も守り続けたい伝統の一つだと主催者が主張しているからです。裏技のような方法があれば皆わざわざ列に並ばなくなってしまうので、伝統を守るためにもしそのような方法を誰かが作り出したとしてもすぐに主催者に潰されるはずですから。
注意ポイント
チケット購入における裏技は存在しない
どれが良いかは人それぞれですが、日本から旅行などで行く場合は、行列に並ぶのはかなり厳しいと思いますので、抽選に応募しつつダメだったらお金を出すのが良いのかもしれません。
ウィンブルドンは4大大会の中でも最も格式が高いこともあり、チケットの入手は容易ではありません。ですが、テニスファンなら一生に一度は行ってみたいもの。お金を出すだけの価値はあるかもしれません。
なお、テニス観戦に慣れていない方は以下の記事もあわせてご確認ください。テニスは観戦マナーに厳しいですので、知らないと恥ずかしいことになります。(特にウィンブルドンは注意です)
-
【テニス】試合観戦時のマナーについて初心者向けに解説
この記事を読んで分かること テニスを観戦する際に注意するべきこと テニス会場に持ち込んで良いもの、持ち込み禁止のもの 2020年は東京オリンピックが開催されますが、今回初めてテニスを観戦 ...
続きを見る
-
【全仏オープン2020】観戦チケットの買い方を解説(オススメ購入方法紹介)
注意ポイント 全仏オープンテニス2020はコロナウィルスの影響で、大会日程が9月27日〜10月11日に変更となりました 注意ポイント 新型コロナウィルスの感染に対して全仏オープンは観客に ...
続きを見る