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【全米オープンテニス2019】大会の総括

9月 10, 2019

全米オープンテニス2019が終わりましたね。今年も白熱した試合が展開されました。やっぱりテニスはいつ見ても楽しいというのが、毎回終わって思う感想です。そんな白熱した2週間を振り返ってみましょう。

 

優勝者一覧

各種目の優勝者は以下のようになっています。()の数字はシード順位を示しています。

男子シングルス ラファエル・ナダル (2)
女子シングルス ビアンカ・アンドリースク (15)
男子ダブルス ファン・セバルディアン・カバル / ロベルト・ファラ (1)
女子ダブルス エリーゼ・メルテンス / アリナ・サバレンカ (4)
混合ダブルス ジェイミー・マレー / ベサニー・マテック=サンズ

男子シングルスはナダルが全米4回目の優勝を果たし、グランドスラム通算19勝とすることで歴代最多であるフェデラーの20勝にあとひとつと迫りました。昔はサンプラスの14勝が不滅の記録と言われていましたが、近年のBIG3の強さは異常ですね。

女子は若手19歳のアンドリースクがセレナを破って初優勝を飾りました。前哨戦でも優勝していたので注目はしていましたが、まさかでしたね。セレナも最後に怒涛の追い上げを見せましたが、ちょっと遅かったかもしれません。

 

男子シングルスプレビュー

優勝候補のジョコビッチが4回戦で左肩の負傷によりリタイアするという予想外の展開でしたね。その他にも第4シードのティエムや第8シードチチパスなどの有力シード勢が早期敗退するなどの波乱もあり、優勝者が読みづらい大会だったと思います。

ベスト8は次のような顔ぶれでした。

イタリアのベレッティーニがモンフィスとの死闘を制して、ベスト4まで勝ち上がってきました。最後まで攻め続けた結果でしたね。また、ディミトロフが久々に勝ち上がってきたことは個人的に嬉しい結果です。最近ランキングも低迷していましたが、ここに来てフェデラーを破るとは予想できませんでした。また、TOP10内に戻ってきてほしいですね。

そんな中、今大会も最も沸かせたのはメドベージェフでしょう。前哨戦での優勝もあり好調をキープしていたため、大会前から注目していましたが、自身初のグランドスラム決勝に進出を果たしました。全体を通して危ない場面もありましたが、勝負どころでのポイント獲得率が特に高かったことが大きな要因ではないかと思います。決勝では2セットダウンからの巻き返しは、正直全く予想できませんでした。十分優勝できる実力があることを証明した試合だったと思います。次の全豪に期待ですね。

優勝したナダルはさすがというところでしょうか。決勝戦も最終的には経験の差だったような気がします。テニスの内容で負けていても勝負では勝ってしまうあたりがBIG3の強さでしょう。特に決勝戦のファイナルセットはそれがよく分かる内容だったと思います。

 

女子シングルスプレビュー

女子は相変わらずの混戦でしたね。第1~4シードが全員ベスト8まで勝ち上がれず、本命不在の状況をよく表していた大会だったと思います。15歳の新生ガウフはウィンブルドンに引き続き、この全米でも3回戦まで勝ち上がってきました。将来どのタイミングでTOPに食い込んでくるのか楽しみです。

女子のベスト8は以下のとおりでした。

37歳セレナ・ウィリアムズは去年に引き続き決勝まで勝ち上がりましたが、残念ながら今年も準優勝でした。グランドスラム最多優勝の24勝にあと一歩まで来ていますが、なかなか達成できませんね。でも37歳で決勝まで勝ち上がってくる事自体が凄いことですが。

ただ、それ以外のアメリカ勢はあまり奮わなかった大会でした。混戦のなか、地元での応援を力に勝ち上がってくるかもという大会前の予想でしたが、アメリカ人からするとちょっと寂しい結果だったかもしれません。

そして優勝は19歳のアンドリースク。若さあふれるコートカバーの力は決勝でも十分に発揮されていましたし、それでいて攻撃もできるという優勝者にふさわしいテニス内容だったと思います。最後、セレナに追いつかれるあたりはまだまだ経験不足な一面を見せてしまったと思いますが、これから伸びていくことは間違いないでしょう。大坂選手と同年代でもあり、今後の勝負が注目です。

 

日本人選手の結果

錦織選手は3回戦で、オーストラリア期待の若手デミノーに敗退しました。正直テニスのレベルで完全に負けていましたね。本来の錦織らしいプレーがあまり見られなかったのも残念です。調子の良いときはラリー戦でどうしようもないという印象を相手に与える事ができる選手ですが、ここ最近はミスが多くプレッシャーを相手に与えられないことが課題点だと思います。早く調子を取り戻してほしいところです。

一方、大坂選手も4回戦でベンチッチに敗退と、上位まで食い込むことができませんでした。調子が悪いときや、流れが悪い時にどうするのかが今の課題ではないかと思います。相手に研究されているので、なかなかイケイケの状態でそのまま勝ち切ることができない試合が多くなっていると思います。正直今が一番苦しい時期だとは思いますが、また優勝を目指してほしいですね。

 

今後の大会スケジュール

2019年のグランドスラムはこれですべて終了し、残す大会も限られてきました。この時期の注目ポイントはツアーファイナルに誰が出場できるのかという点でしょう。日本人では錦織選手も大坂選手も現在当落線上に位置しており、今後の大会での活躍が重要になってきます。

まずは、日本で開催される東レパンパシフィックオープン、楽天ジャパンオープンでの活躍に期待したいですね。みんなで応援しましょう。これらの大会に関しても概要や優勝予想・展望などを別記事に記載していますので、併せてご覧ください。

東レパンパシフィックオープンの解説

楽天ジャパンオープンテニスの解説

 

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