2019年のWTAツアーも全大会が終了し、大坂なおみは3位で今シーズンを終えました。今年は激動の1年でしたが、節目のタイミングで改めて2019年のシーズンを振り返ってみましょう。
2019年の大会結果一覧
2019年の戦績は以下の通りです。
出場大会数 | 17大会 |
勝敗 | 40勝11敗 (棄権3大会) |
獲得ポイント | 5496ポイント |
獲得賞金 | $6,788,282(=約7億3千万円) |
獲得タイトル | 3大会(全豪、東レ、中国) |
今年は全豪を含む3大会で優勝しました。また、全豪優勝後に日本人初の世界ランキング1位となり、その後約5か月間TOPの座に君臨しました。まさに飛躍の年と言っていいでしょう。
次に出場した各大会の結果は以下の通りです。
開催期間 | 大会名 | 大会グレード | サーフェス | 結果 | 獲得ポイント |
12.31‐1.6 | ブリスベン国際 | プレミア | ハード | ベスト4 | 185 |
1.14-1.26 | 全豪オープン | グランドスラム | ハード | 優勝 | 2000 |
2.17-2.23 | ドバイ | プレミア5 | ハード | 初戦敗退 | 1 |
3.6-3.17 | BNPパリバ | プレミアマンダトリー | ハード | ベスト16 | 120 |
3.19-3.30 | マイアミ | プレミアマンダトリー | ハード | ベスト32 | 65 |
4.22-4.28 | ポルシェ | プレミア | クレー | ベスト4 | 185 |
5.4-5.11 | ムチュア・マドリード | プレミアマンダトリー | クレー | ベスト8 | 215 |
5.13-5.19 | BNLイタリア国際 | プレミア5 | クレー | ベスト8 | 190 |
5.26-6.9 | 全仏 | グランドスラム | クレー | ベスト32 | 130 |
6.17-6.23 | バーミンガム | プレミア | 芝 | ベスト16 | 55 |
7.1-7.14 | ウィンブルドン | グランドスラム | 芝 | 初戦敗退 | 10 |
8.5-8.11 | ロジャーズカップ | プレミア5 | ハード | ベスト8 | 190 |
8.12-8.18 | W&S | プレミア5 | ハード | ベスト8 | 190 |
8.26-9.7 | 全米 | グランドスラム | ハード | ベスト16 | 240 |
9.16-9.22 | 東レPPO | プレミア | ハード | 優勝 | 470 |
9.28-10.6 | 中国 | プレミアマンダトリー | ハード | 優勝 | 1000 |
10.27-11.3 | WTAファイナルズ | ファイナルズ | ハード | 予選リーグ1勝 | 250 |
全豪優勝後は1位となったこともあり、相手からかなり研究されていたためなかなかタイトルが取れず苦しい時期だったと思います。ウィンブルドンではまさかの初戦敗退となり、ここでのポイントが稼げなかったのが結構大きく響いています。
しかし全米後からは2大会連続優勝を果たし、復調の兆しを見せます。最終戦は1試合戦ったのみでその後は棄権となってしまいましたが、来年に期待ですね。
1年の大まかな振り返り
2019年の大坂なおみの活躍を振り返ってみましょう。
全豪オープンで初優勝・GS2連勝・世界ランキング1位へ
年初の全豪オープンには第4シードとして出場しましたが、全米での優勝もあり開催前から優勝候補に挙げられていました。3回戦では窮地に追い込まれるものの逆転勝利を果たすと、決勝まで勝ち上がりクビトバを破って初優勝を飾ります。
グランドスラム2連勝とともに、日本人・アジア人初の世界ランキング1位に上り詰めます。
2月にコーチを解任
全豪での華々しい結果とは裏腹に、長年連れ添ったコーチのサーシャ・バイン氏との契約を2月に打ち切ります。
解任理由は様々な憶測が飛び交っていますが、全豪での優勝という出来事が影響したのでしょうか。
格下に敗戦が続く苦しいツアーシーズン
2月以降は不調が続き、ランキングの高くない選手に負ける大会が続きます。
全仏オープンでは3回戦で42位のシニアコバにストレートで敗退し、優勝が期待されたウィンブルドンでは前哨戦で敗退したプチンツェワにまたもやストレートで敗退し1回戦で姿を消すことに。大きな話題となりました。
また、5ヶ月間守った世界ランキング1位の座もバーティに譲り、2位に陥落することになりました。
全米で4回戦敗退、2度目のコーチ解任
得意のハードコートシーズンに入ってもあまり本調子には戻らず、全米を迎えます。世界ランキングこそ1位ではあったものの、4回戦で苦手ベンチッチにストレートで敗退し今季3連敗を喫します。全米オープンの詳細は下記の記事をご確認ください。
前年の優勝ポイントを失ったことで世界ランキングも4位に陥落します。
その後は、新コーチとして就任していたジャーメイン・ジェンキンス氏との契約をわずか半年で解除し、新たなスタートを切ることとなりました。
東レPPO、中国オープンと連続優勝
新コーチに父親を起用し、長らく続いた不調からようやく回復を見せます。日本で唯一開催されるツアー大会の東レPPOに参加した大坂なおみ。今年のみ例外的に大阪で開催され、幼少期を過ごした思い出の地だったことも良い方向に影響したのか圧巻のプレーを披露します。全試合ストレート勝ちで他を寄せ付けない圧倒ぶり。今季2勝目をあげます。詳しくは下記記事をご確認ください。
【テニス】東レPPO2019決勝戦 大坂なおみの優勝をテレビで見るには
その後のプレミアマンダトリー大会である中国オープンでは全米覇者のアンドリースク、前年覇者のウォズニアッキ、ランキング1位のバーティとTOPの選手たちに競り勝ち、今季3勝目をあげます。
明らかにこの大会ではプレーの質が異なり、全米・全豪を優勝したときのような圧倒的な強さを見せつけてくれました。中国オープンの詳細は下記の記事を御覧ください。
最終戦は1勝して棄権
2大会連続優勝と良い流れのまま、ツアー最終戦となるWTAファイナルズを迎えます。昨年は予選リーグ3敗でしたが、今年は初戦となったクビトバと一戦で全豪決勝を彷彿させるかのような熱戦を勝ち、大会初勝利をあげます。しかし、その後は肩のケガにより残り2戦を棄権。今シーズンを終えています。
WTAファイナルズの詳細に関しては下記の記事をご確認ください。
2020年に向けて
まずは万全な状態で、コートに戻って来てくれることを祈りましょう。年初にはいきなり全豪オープンがありディフェンディングチャンピオンとして登場しますが、この大会でどこまで勝ち上がれるかが一つ大きなポイントでしょう。
現在11連勝中ではあるので、この流れを切らさずに良い状態で望んでほしいですね。
また、来年は東京オリンピックが開催されます。地元選手として金メダル獲得の可能性も十分ありえますので、期待したいところです。
大坂なおみを応援しよう
女子テニス界は大阪なおみを含めてかなり若い世代がTOPに君臨しており、今後の活躍から目が離せません。来年は誰が1位となるのか注目です。
大坂なおみの試合をテレビで見たい方は以下の記事も参考にしてください。