2020年は東京オリンピックが開催されます。テニスは聖地有明で開催される予定ですが、実はオリンピックの出場資格を錦織圭は満たすことができないということが確定しているのです。
つまり、このままいくと、錦織圭は東京オリンピックに出場できないということになります。果たして錦織はどうなるのか、今回はこの件について詳細を説明します。
画像引用:https://ticket.rakuten.co.jp/features/rakutenopen/index.html/
オリンピックの出場資格
東京オリンピックは今までと同様、男女シングルス64名、男女ダブルス32組、混合ダルブル16組に出場権が与えられます。
シングルスに関しては、出場者の枠が以下のように決定されます。
選出方法
① 56名は出場資格を満たしている者よりランキング上位から選出
② 6名は各地区別に行われる予選会を勝ち上がった選手を選出
③ 2名はIOCの推薦枠として条件を満たすものから選出
④ 開催国からの出場者が①~③でいない場合は1名選出
また、上記とは別に「男子は14歳以上・女子は15歳以上であること」、「同一国・地域からの出場は最大4名まで」という条件もあります。
それぞれ、詳細を見ていきましょう。
① 56名は出場資格を満たすランキング上位から選出
まず、世界ランキング56位以内で出場資格を満たすものは本戦へストレートインが確定します。(同一国で4名以内)
この出場資格とは、以下のような条件です。
ポイント
-
- 過去4年間で、デビスカップ・フェドカップに3回以上出場していること
- デビスカップ・フェドカップに通算で20回以上出場している場合は上記条件が2回以上に変更
なお、世界ランキングは全仏オープン終了時のランキングが適用されます。また、上記条件で56位以内の選手が出場資格を満たさない、もしくは出場を辞退した場合は57位以下の選手で資格を満たす選手が順次繰り上がります。(実際には結構繰り上がりが発生します。)
② 6名は各地区別の予選会から選出
今回から新たな試みとして、各地区別で選出された選手にも出場資格が与えられます。
各地区とは、アジア・オセアニア・ヨーロッパ・アフリカ・アメリカ(2名)に割り振られています。選出方法は様々ですが、アジア地区に関しては予選会を開催し、その優勝者を選出するとしています。
2018年にこのアジア大会がすでに開催されており、優勝したイストミンが出場の権利を得ています。彼が2020年6月のランキングで300位以内であれば、アジア枠として出場が確定します。
ココがポイント
アジア枠はすでに選考終了
③ 2名はIOCの推薦枠
残り2名はIOCからの主催者推薦枠として以下の条件を満たす選手の中から選出されます。
選考基準
- 本戦へストレートインする条件(①)を満たしておらず、過去にシングルスで金メダルを獲得した選手、もしくはグランドスラム優勝者
- 上記の該当者がいなければ、本戦へストレートインする条件(①)を満たしていない選手で、ランキングが高い選手
過去の戦績が良いに選手に出場機会を与えるためのルールで、前回のリオ五輪ではデルポトロが適用されています。今回もフェデラーはストレートインの条件を満たしていませんが、グランドスラム優勝者なのでこの枠で推薦される可能性が高いと見られます。
④ 開催国からの出場者が①~③でいない場合は1名選出
開催国(今回は日本)には上記①~③で自国から出場する選手が1名もいない場合、ランキングの最も高い選手を1名選出できます。
ココがポイント
開催国の日本からは1人(1組)以上出場できる
ちょっと複雑ですが、以上のようなルールで出場者が決定されます。
錦織圭の出場資格は
では、錦織圭が上記に当てはまるか確認してみましょう。
① 56名は出場資格を満たすランキング上位から選出
錦織圭はデビスカップに過去4年間のうち2016年秋のプレーオフ1回しか出場していません。また、残りの大会は2020年の2月に開催される1回のみとなっており、すでに3回以上出場の条件を満たせないことが確定しています。
② 6名は各地区別の予選会から選出
こちらのアジア枠はすでにイストミンが選出されており、錦織が選ばれることはありません。
③ 2名はIOCの推薦枠
こちらの枠はかなり流動的なので明確な判断はできませんが、おそらく過去の金メダリスト・GS優勝者が優先されるでしょう。
現在、フェデラーがこの枠での出場が濃厚ですが、もう1名に錦織が選ばれるか微妙なところです。
④ 開催国からの出場者が①~③でいない場合は1名選出
こちらの条件に当てはまった場合、ランキングが最も高いであろう錦織が選出される可能性が高いと思われます。
ただし、これは本戦ストレートインする日本人が一人もいなかった場合の話。誰かがストレートインしていれば適用されず、錦織が選出されることはありません。
現在、他の日本人男子の選手は、西岡良仁、ダニエル太郎、杉田祐一、内山靖崇などがいますが、彼らは全員デビスカップ3回以上出場の条件を満たしていますので、ランキング次第では本戦にストレートインする可能性があります。
つまり、まとめると現時点で錦織は、
という状況です。
錦織圭は東京五輪に出場できないのか
「このままでは錦織は東京オリンピックに出場できないのか」、と不安になりますが、一応まだ手段は残されています。
それは、
という方法。
例外規定には、ケガの影響や代表戦への貢献度などが考慮されて受理されるとのこと。日本テニス協会は例外規定を申請する予定で動いているという情報もあります。
錦織は、リオ五輪の銅メダリストであり、かつ2019年のデビスカップもケガの影響で辞退しているため、例外規定が適用される可能性は高いと思われます。
ここは、もう日本テニス協会に頑張ってもらうしかありませんね。
まとめ
デビスカップの辞退により、本戦ストレートインの権利を失ったことで東京オリンピックの出場が危ぶまれる錦織ですが、普通に考えてファンなら錦織にはぜひ出場してほしいところ。そんな、状況を国際テニス協会やオリンピック委員会が考慮しないとも考えにくいので、結論として、
というのが、現状の見方です。
まずは、手術を行った右肘の状態を回復させて、2020年は全力のプレーを見せてくれることを祈りましょう。東京オリンピックでは前回以上の結果を期待したいところです。もしかしたらダブルスも出場するかも?
なお、その他の日本代表候補選手に関しては以下の記事で紹介していますので、合わせてご確認下さい。
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